日本のミネラルウォーターは単なる「ボトル水」?
日本のミネラルウォーターの基準はあいまい
そもそも、ミネラルウォーターとはどんな水なのでしょうか。たとえば水道水と比ぺても、色は無色透明ですし、最近では、味もさほど変わらないような気もします。
消費者にとっては、目の前にある無色透明の液体の正体は、成分分析でもしないかぎりわからないのが実情です。ミネラルウォーターの品質は、すべて提供者にかかっているといえます。
1990年に農林水産省が「ミネラルウォーター類の品質表示ガイドライン」を発表しています。
これによると、日本のミネラルウォーター類は、「ナチュラルウォーター」「ナチュラルミネラルウォーター」「ミネラルウォーター」「ボトルドウォーター」の4種類に分けられています。
気になるのは、このガイドラインにはミネラルの量についての基準が明記されていない点です。つまり、本当の意味でミネラルウォーターと呼ぺるものは、ナチュラルミネラルウォーターだけです。
混ぜても水道水でも「ミネラルウォーター」
実は、たいしてミネラル分を含んでいない水でも、ミネラルウォーターと名乗ることができます。いくつかの水源からくみ上げた水をブレンドしたり、人工的にミネラルを添加してもいいのです。「ボトルドウォーター」にいたっては、単なるびん詰めの水です。水道水を詰めたものでも「ミネラルウォーター」として販売することができます。
水源の安全性についても基準がありません。悪く考えれば、水源近くに産業廃棄物の処理場があっても、殺菌処理後、飲用の条件に適していれば、ミネラルウォーターとして市場に出てくることになります。
日本のミネラルウォーターは、ボトリングされた水ということで、「ボトル水」と呼んでおいたほうがよさそうです。欧州のミネラルウォーターとは明らかに基準が違います。
- ミネラルウォーターは地球にやさしいか?
ボトル水利用が進めば進むほど空のペットボトルが出るわけですから、きちんとリサイクルされているかどうかは気になるところです。 - 安易にボトル水を買う前に考えてほしいこと
ミネラルウォーターなどボトル水の生産量が右肩上がりで伸びています。ボトル水市場は、世界的にも急成長。その背景には地球レベルの淡水不足、汚染の進行があります。 - 自治体の水商売のねらいは?
水道の質に不満を持たれたままだと、値上げなど到底できないという懸念が、「安全でおいしい身近な水」の存在を知ってもらおうというPR作戦につなかっているのです。