ナチュラルミネラルウォーターは殺菌せすに飲める安全な水
水の中の生態系を守るために殺菌しない
日本のミネラルウォーターは殺菌が義務づけられていますが、ヨーロッパの「ナチュラルミネラルウォーター」は、いかなる殺菌処理も禁じ、その代わりにボトルの中の水に含まれる生菌の数を厳しく制限しています。
そもそも殺菌の必要な水は審査で選ばれませんが、それでも殺菌処理を禁止するのは、「水の中の生態系」を守るためです。
地下水の中にはごく微量の細菌がいて、水の中での生態系を確立しています。そこに外部から雑菌が入ると、もともといる菌によって排除されます。これを「桔抗作用」といいます。
水の中にもともといた菌を殺菌してしまうと、生態系を確立していた菌も死んでしまうので、措抗作用も起こりません。すると、外部から侵入した雑菌にあっという間に占領されてしまうのです。
日本では「殺菌されているから安心」という考え方ですが、ヨーロッパでは「殺菌しなくても飲める安全な水」と考えられています。規定は、厳しい基準で設定され、第1条から17条までの通達と、3種類の添付書類で構成されています。
厳しい採水地周辺の環境保全
もうひとつ、日本と大きく異なることが、水源周辺の環境保護を義務づけていることです。水の性質は、湧き出す環境によって決まります。大地が雨水をミネラルウォーターに変えていくのですから、その地層は保全されていなければなりません。
フランスでは一採水地一銘柄と定められ、ミネラルウォーターの多くは土地の名前を冠しています。そのため、それぞれの町や村が名誉をかけて水源保護に取り組んでいます。
ヴィッテルの場合、水源の周囲6500ヘクタールを保護区に指定し、地上に建物を立てたり、地下を掘ったりすることを禁止しています。また、保護区内の農薬や化学肥料の使用も禁止されています。
ヨーロッパのミネラルウォーターの基準
- 微生物学的に健全な水
- あらゆる汚染に対して源泉が保護されているという十分な証明
- 地下水面または地層の中に地下水を含んでいるところから生じ、自然または掘削した出口から現出する水
- 地質学的、化学的、微生物学的、薬学的、臨床的に健康に好適な特性が認められている
- 含有成分、温度、他の基本的な性質が、自然の変動の限度内で常に安定している
- 源泉の総生菌数が正常で、定期的な分析により確認されている
- 縮尺1000分の1以下の地図上に示した源泉の位置と標高のデータ
- 源泉のある場所の地層の構成のデータ
- 詳細な地質学的報告
- 汚染に対して源泉を保護している証明
- 源泉の水温、流水量、周辺の気温のデータ
- 地層の性質と水の中の無機塩類の性質、両者の関係のデータ
- 摂氏180度、260度での蒸発残留物のデータ
- 電気電動度と電気抵抗率のデータ
- 水素イオン濃度のデータ
- 源泉の放射性化学線的性質データ
- 規制中、病原性微生物が存往していないかの証明
- 大腸菌、その他の雑菌が存在していないかの証明
- 水1mLあたりの総生菌数測定結果
- 薬理的、臨床的に認められた健康への影響分析結果
- 生菌数を変化させる殺菌処理、添加の禁止
- びん詰め後、水温を摂氏4度プラスマイナス2度に保った状態での、12時間以内の測定で、容器内の総菌数が、寒天培養値摂
- 20~22度で72時間放置して1mLあたり100個を超えない
- びん詰め後の総生菌数は、源泉で見られる細菌数が正常に増殖した結果と同等である
- ナュラルミネラルウォーターの包装に使用されている容器には、品質劣化、汚染を回避できるようにデザインされたフタを装着する
- 一つおよび同一の源泉から採氷されるナチュラルミネラルウォーターは、複数の商業的呼称を用いての販売はできない
-
容器、ラペル、広告はなど、いかなる形式であっても、その商品を説明する標識に、その水で証明されていない性質を示唆したり、人の病気についての予防、治療の効能をうたう表示はできない
- ミネラルウォーターは地球にやさしいか?
ボトル水利用が進めば進むほど空のペットボトルが出るわけですから、きちんとリサイクルされているかどうかは気になるところです。 - 安易にボトル水を買う前に考えてほしいこと
ミネラルウォーターなどボトル水の生産量が右肩上がりで伸びています。ボトル水市場は、世界的にも急成長。その背景には地球レベルの淡水不足、汚染の進行があります。 - 自治体の水商売のねらいは?
水道の質に不満を持たれたままだと、値上げなど到底できないという懸念が、「安全でおいしい身近な水」の存在を知ってもらおうというPR作戦につなかっているのです。