自治体の水商売のねらいは?
「東京水」は高度浄水処理された水道水
水道水をペットボトルに詰めて売り出す自治体が増えています。
東京都は、2004(平成16)年から「東京水」の販売を始めました。東京都は1992年からオゾンや生物活性炭を使い、カビ臭やアンモニア臭などを除去する「高度浄水処理」を導入しました。しかし、水質向上が十分浸透せす、その後も「水道水はまずい」と言われ続けたため、ボトルに詰めてPRすることにしました。消費者の反応は、「おいしい」「ミネラルウォーターと変わらない」と上々で、2006年度は前年度より2万8000本多い、4万3000本を売り上げました。
大阪市は、高度浄水処理している水道水をボトル詰めした「ぴゅあウォーター」をイベントなどで無償配布しました。こちらも「市販のミネラルウォーターと遜色ない」と好評です。
ただし、「東京水」にも「ぴゅあウォーター」にも塩素は入っていません。「ボトル水は動く蛇口」などと言う人がいますが、蛇口から出る水道水には塩素が入っていることが義務づけられているので、厳密にいえば違います。味がよいのも当然のことかもしれません。
水道事業のイメージアップが目的
水道水をペットボトルで販売したり、PR用に使用している自治体は全国で約100。この背景には水道事業が置かれている現状の厳しさがあります。少子高齢化、節水型社会への移行で、水道水の全国の年間総給水量は、1997年の約171億m3をピークに減少に転じ、以来漸減を続けています。
一方、高度成長期に建設した水道施設が交換時期を迎え、各自治体は改修費の捻出に苦慮。料金を値上げせざるを得ないケースも増えると予想されています。水道の質に不満を持たれたままだと、値上げなど到底できないという懸念が、「安全でおいしい身近な水」の存在を知ってもらおうというPR作戦につなかっているのです。
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